治療中のマゴットに関して |
Q:マゴットが有害な病原菌を媒介することはないのですか? |
A:現在までに当社が用いている種(ヒロズキンバエ)よる有害な病原菌の感染は報告されていません。当社より提供されるマゴットは独自の方法で無菌化されており、これを用いる限りその危険性はないと思われます。ただし、マゴットが滅菌容器から患部に移されるまでの不適切な操作によりコンタミネーション(雑菌混入)が起こる可能性はあります。この様な場合もマゴットセラピーの対象となる患部には多数の病原菌が存在することが多いので、治療上問題なることはあまりありません。 |
Q:マゴットが正常な組織を食べたり、患部の中に潜り込んでしまうことはないのですか? |
A:マゴットが壊死組織よりも正常な組織を優先して融解してしまうことはありません。またマゴットの尾部には気門と呼ばれる呼吸器があります。マゴットは常にこの気門を通じて呼吸をしているため、空気の届かない患部の奥深くに潜り込むことはありません。 |
Q:患部で成虫に羽化してしまうことはないのですか? |
A:当社が提供している種は、卵からふ化したマゴットが成虫になるまでには通常10日以上かかります。患部に置かれたマゴットは48〜72時間で取り除かれますから、その途中で成虫のハエになってしまうことはありません。 |
Q:患部に取り残されたマゴットがそのままハエになってしまうことはないのですか? |
A:成熟したマゴットはサナギになるために乾燥した環境を求めて患部の外へ出ようとするために、患部にマゴットがとどまり、そのままでサナギからハエになることはありません。 |
Q:患部に卵を産みつけることはないのですか? |
A:卵を産むのは成虫のハエだけで、マゴットが卵を産むことはありません。 |
Q:治療中にマゴットが死ぬことはないのですか? |
A:治療の途中に患部で死んでしまうマゴットもいますが、患部に悪影響を及ぼすことはありません。 |
Q:患部をマゴットが動き回るのは感じますか?また、治療の途中に痛みはないのですか? |
A:多くの場合の場合患部マゴットがいることさえわからない位何も感じませんが、中には「つつかれるような感じ」や「掻痒感」を感じるケースもあります。また疾患によっては痛みを強く感じることがあります。このような場合は痛みを取り除く処置(鎮痛剤の内服や硬膜外麻酔など)にてコンロトールしますが、我慢できない時はマゴットを取り除くことが必要となります。 |
Q:マゴットセラピーにより悪臭が発生することはありますか? |
A:治療中にマゴットが分泌する酵素とそれによって溶解された壊死組織が一時的に悪臭を発することがありますが、治療が終了し壊死組織が除去されると悪臭は消失します。 |
Q:マゴットを置くと患部の浸出液は多くなりますか? |
A:マゴットの分泌液とそれによって溶解された壊死組織により、一時的に創部からの浸出液は増加することが多いといわれています。 |